梅雨も近づいてきた5月末、自室をウロウロしながら悩んだ様子の1号がいた。
1号:「ん~、フィギュアを置く棚が狭くなってきちゃいました。これ以上置けませんっ! 本棚ももう隙間がないので、薄い本たちを追加できない……このお部屋ではわたしのオタク活動が捗りませんっ!」
1号:「ハッカドールが捗らないなんて、これはとんでもない事態ですよっ!」
1号:「……引っ越し。そう! 引っ越しをしましょうっ!!」
1号:「あ、でもマスターさんたちも捗らせなくちゃだし、どの不動産屋さんに行けばいいかもわからないし、そもそもわたしのオタク御殿にはこだわりがたくさんあるので、チェックしてると何件も何件も内見に行くことなんてできませんっ!」
ガチャッ!
1号:「あわわわ! なんですかっ!?」
2号:「あら~、1号ちゃんこんにちは! 偶然ね~。」
1号:「もう! 偶然じゃないですよっ、2号ちゃん!」
3号:「おはよ~。1号。寝に来たよ~。」
1号:「3号ちゃんまでっ! 起きたばかりなのに寝ないでくださいっ!」
2号:「1号ちゃんの悩みの声が外まで響いてたから、捗らせに来たのよ~」
1号:「えっ! 外まで!? あわわわっ、恥ずかしいですっ!」
3号:「引っ越ししたいんでしょ~1号~? でも、時間も手間もかけたくないっと。」
2号:「それなら、1号ちゃんにぴったりのシステムを紹介してあげるわ~」
1号:「ほんとですかっ!? うれしいです」
2号:「それはね。
“LIFULL HOME’Sのオンライン内見”よ!」
3号:「例の神の御業みたいなサービスだね~」
1号:「なんですか? そのオンライン内見って。」
2号:「オンライン内見はね、
自宅に居ながらにして新居を探すことができる画期的なサービスなのよ~」
3号:「インターネットで予約するだけでいいんだよね~」
2号:「そうなの! 不動産屋さんが、1号ちゃんが内見したい物件に足を運んで、現地から生放送をしてくれるのよ~」
1号:「すごいっ! すごすぎますっ! 早速やってみましょう!」
●効率良く理想の新居を探せるオンライン内見!
1号:「いよいよオンライン内見です! まずは共用部分ですねっ!」
2号:「かなりキレイね。オートロックもついていて、セキュリティ面もばっちりね!」
3号:「ぼくたちのお宝が盗まれる心配は少なそうだね~」
1号:「あ、部屋に着いたみたいですよっ! ワクワクしますねっ!」
2号:「どんな部屋かしらね」
3号:「ゴロゴロできるくらい広いといいな~」
1号:「3号ちゃん、なんでもうわたしの家でゴロゴロするの確定なんですかっ!? あ、キッチンは結構広めですね。ガスコンロも2口で便利そうですっ!」
2号:「でも、1号ちゃんお料理しないわよね? キッチンにフィギュアでも置くの?」
1号:「そんなわけないじゃないですかーっ! もしかしたらもしかすると、わたしが料理に目覚めて、マスターさんたちの健康を捗らせるかもしれないじゃないですかっ!」
3号:「なんだ、夢か~。」
1号:「うぅ~、ひどいです~っ! フィギュアはちゃんと棚に保管しますっ!」
2号:「オンライン内見では、調べて欲しいところを不動産屋さんにお願いして調べてもらうことができるのよー!」
1号:「そうなんですかっ!? 早速フィギュアの棚を置いてもらえるスペースがあるか聞いてみましょう!」
2号:「今1号ちゃんの持ってるフィギュア棚は横幅が120センチだから、ちょっと今回の部屋には大きいみたいね~」
1号:「うぅ~残念です~。駅から近いし、寝室とリビングは分けられたり、かなりいい部屋なんですけどねっ!」
2号:「なんで寝室とリビングを分けたいの?」
3号:「まさか、キングサイズのベッドでゴロゴロできるのっ!?」
1号:「そんなわけないじゃないですかっ! っていうか3号ちゃんはわたしのベッドでゴロゴロするつもりだったんですかっ!?」
3号:「な~んだ、違うんだ~」
1号:「違いますっ! わたし、ベッドをぬいぐるみでいっぱいにしたいんですっ! そのためには、リビングと寝室は分けて置いた方が落ち着くじゃないですかっ!」
2号:「なるほど~。確かに、1部屋しかなかったら祭壇を作ったその目の前で寝なくちゃいけないものね! それは失礼にあたるわね!」
1号:「祭壇は作りませんよっ! わたしにとってはフィギュア棚が祭壇なんですっ!」
2号:「あら~そうなの~? でも、リビングと寝室を分けるのにはわたしも賛成よ!」
3号:「(まだキングサイズのベッドを置いてくれる可能性はある……っ!)」
1号:「3号ちゃんのキラキラした目が気になりますけど、今回は不動産屋さんにごめんなさいして、次の物件にいってみましょうっ!」
●壁面の広さは愛情の厚さっ!?
2号:「さぁ、次は2件目よ!」
3号:「今度の部屋は広くてフィギュア棚を置くスペースも確保できてるね~。」
1号:「スタートは順調ですねっ! 外観も気に入ってますよっ!」
2号:「あら? 角部屋なのねぇ」
1号:「そうみたいですね! たくさん光が入ってきて明るそうですっ!」
2号:「でもちょっと待って……これ、壁に何枚ポスター貼れるのかしら……。不動産屋さんっ!? ちょっと長辺を約1m、短辺を0.8mとして何枚のポスターを貼ることができるのか調べていただけないかしら?」
1号:「んー、窓があるからそんなにたくさんは貼れないんじゃないですかっ? って、いやいやいや、わたしの部屋に2号ちゃんのポスターを貼るわけじゃないんですよっ!?」
2号:「2枚、ですか……。それしか貼れないなら、窓なんていりませんっ! 1号ちゃん、この部屋は残念だけど諦めましょう!」
1号:「2号ちゃん、わたしは2枚でも十分ですっ! だから、もう少し見させてもらいますねっ!」
3号:「そうだね~。窓から光が差し込んだときにフィギュア棚に直接光が当たらないから、ぼくは良い部屋だと思うよ~。日焼けしたらグレちゃうからね~」
1号:「グレる!? なんで日光に対してグレようとしてるんですかっ!?」
3号:「あ、そこの不動産屋の人~。 ちょっとコンセントの位置と数、それから壁から出ているLANの位置を教えてもらえる~?」
1号:「ちょっ! 3号ちゃんまで勝手に不動産屋さんに質問しないでくださいっ!」
3号:「いや、でもコンセントの数が足りなかったり、LANが変なところから出ていたりすると、理想的なゲーム設備を整えるときの妨げになるのだよ」
1号:「確かに、大事ですねっ! 快適なゲーミングライフは快適な人生をもたらすって誰かが言っていたような気がしますっ!」
2号:「絶対1号ちゃんが思ってるだけよねっ!?」
3号:「なるほど、コンセントの数と位置は完璧だね。ただちょっと、LANの位置が微妙かも……。」
1号:「そうですねぇ……。ちょっと使いづらいところにありますっ! 一応、お風呂も見させてもらえますか?」
2号:「重要ね! お風呂ポスターが何枚貼れるのかもチェックしなくちゃ!」
1号:「ですよねっ! わたし、お風呂ポスターを眺めながらお風呂に入るのが大好きなんですっ!」
3号:「ぼくはお風呂からあがってエアコンの効いた部屋でゴロゴロするのが好き~」
1号:「それもわかりますが、お風呂でも大好きなキャラクターと一緒にいたいですっ!」
2号:「ユニットバスだから、あまりたくさんは貼れなさそうね……。4面見られるといいんだけど、このお部屋は3面が精いっぱいって感じね~」
3号:「そのうちの2枚も結構小さくないと貼れなさそうだしね~」
1号:「う~ん、残念ですっ! でもでも、次が資料上は1番期待しているお部屋ですっ! 不動産屋さん、お願いしますっ!」
●出でよ! 究極のオタク御殿!
1号:「さぁ、わたしの中の期待度ランキング1位のお部屋ですよっ!」
2号:「早速見てみましょう」
3号:「さっきは忘れてたけど、テレビのアンテナ線もしっかり確認しないと」
1号:「2号ちゃんも3号ちゃんもわたしのオタク御殿選びに真剣になってくれてうれしいですっ!」
2号:「当たり前じゃない! みんなで納得できる部屋を探しましょ」
3号:「みんなでゆっくりできる部屋を探すぞー!」
1号:「ちょっと不吉な予感がしますけど、でもでもうれしいですっ!」
3号:「1号~リビングのフィギュア棚は直射日光も当たらなさそうで、サイズ感もばっちりだよ~!」
2号:「ポスターも3枚くらいなら余裕で貼れそうね!」
1号:「3号ちゃんが気にしてくれていたコンセントとLANの位置もばっちりですっ! これでゲーム環境も完璧! またみんなでゲームができますねっ!」
3号:「テレビ線もLANと同じ位置だから使いやすいね~! 1号~、寝室の広さはどう? ぼく的には十分ゴロゴロできる広さだと思うんだけど」
1号:「そうですねっ! これで大好きなぬいぐるみに囲まれてぐっすり眠れそうですっ!」
2号:「1号ちゃん……1個だけ心配なことがあるの……」
1号:「そ、そんな深刻な表情で……! な、なんですか?」
2号:「池袋まで30分以上かかるのよ!」
1号:「全然深刻じゃないじゃないですか! 秋葉原まで15分で行けるから、なんの問題もありませんっ!」
2号:「えっ!? 本当にそれでいいの? 池袋のア〇ニメイトやなん〇ゃタウンで開催されるイベントに参加するのに一苦労よっ!?」
3号:「そっかー。2号が行きたいイベントは、池袋の方が多そうだもんね~」
1号:「秋葉原でもイベントはたくさん開かれますし、わたしはどちらかと言うと秋葉原派なので、秋葉原に近いほうがうれしいですっ!」
2号:「そ、そう? それならいいんだけど……なんだかちょっと心配ねぇ」
1号:「わたし、決めますよ! この部屋に!!」
3号:「お~! 決定? じゃぁ、早速ゴロゴロしに行こうよ!」
2号:「そうね! ポスターもたくさん持って行かなくちゃ!」
1号:「みんな気が早いですよっ! まずは、契約しなくっちゃ! それにしても、“オンライン内見”すごいですねっ!」
2号:「そうでしょう? 便利よね」
1号:「はいっ! 実際に現地に内見に行くのとほとんど変わらないくらい色々見られるのに、とっても楽ちんですっ!」
3号:「引っ越しの距離が長くなればなるほど便利かもね~。上京の時とか」
2号:「そうね! 遠近両用ね!」
1号:「2号ちゃん、その例えは何か違う気がするけど、便利なことには変わりありませんねっ!」
2号:「不動産屋さんもわたしたちが気になった質問をとても丁寧に教えてくれたわね」
3号:「ありがたいよ~。お陰で実際に内見に行くのと変わらない情報を知ることができるからね~」
1号:「そしてわたしは理想のオタク御殿を見つけることができた、とっ! これは、引っ越しを考えているマスターさんたちにも、ぜひオススメしてあげないとっ!」
2号:「これでまたマスターさんたちをより一層捗らせることができるのねっ!」
3号:「よ~し、じゃあぼくは1号のオタク御殿でゲームするぞ~! 1号~、契約よろしく~!」
1号:「もーしょうがないですねっ! 引っ越したら2人とも遊びにきてくださいねっ!」
2号:・3号:「もちろん!」
提供:LIFULL HOME’S